2010年

8月

11日

コラムVol.3 加瀬修一(プランナー・ライター)

美しさの底にあるもの

祝島のじいちゃん、ばあちゃんたちは知っている。

自分たちが受け継いできた生業が継承されないことを。

そして、これから何十年か先の未来。田んぼや畑が原野に返り、

舟が朽ちて沈んでいく、それが脈々と続いてきた自然の摂理であるということを。

ただ、そうなるのが運命ならば、せめて元通りにして返さなければならない。

そこに原発の存在する余地はない。

これは思想云々ではなく、その土地で生活してきた者の実感だ。

ただ、「原発の問題は人と人とを引き裂く」という言葉にハッとさせられる。

島の中で反対の人間もいれば、賛成の人間もいる。それぞれの考えがある。

原発以上に恐ろしく、悲しいのは人間の関係性なのだ。

だからこそ「いま」を受け入れ、覚悟を決めて生きているじいちゃん、

ばあちゃんたちの笑顔は優しく、その姿は美しい。

そして、僕は『祝の島』を観てあらためて知った。

「想い」は継承することができる。

 

                  加瀬修一(プランナー・ライター)

 

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